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-HOME>サンドビックのユーザー訪問 |
| 検証「GC4225」 |
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| スクリュー精機(さいたま市岩槻区) |
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| 直接取引1部上場企業はおよそ30社 「スクリュー製造の難しさは、不確定要素の多さにある」−片野一元社長ー |
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(写真:大きなサイズではφ450,4mのスクリューを製造するという)
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| 埼玉県さいたま市岩槻区にある、押し出し加工機用スクリュー・シリンダーの専門メーカー、スクリュー精機。 昭和45年、千葉県市川市での創業。片野一元社長は、創業1年前の23歳の時に東京都北区王子の工場でスクリュー製造に出会った。勤め始めて3ヵ月後には工場内の稼ぎ頭となるが、「負けん気の強い」性格もあり、1年で退社、独立。工員として働いていた頃から、その加工の難しさと同業者の少なさに「儲かりそうな商売だ」と直感していたという。 事業を拡大する中で、川口市移転を経て、1999年に現在のさいたま市岩槻区に移った。「引越し資金を確保するために、48時間働いて10時間寝る生活を3ヵ月半続け、100万円貯めたこともある。創業した頃は、お客さんから図面を貰って加工していた。しかし、『親会社を作らず、自分の造りたいものを造る』という思いで創業したわけで、7年前にこちらに移ってきた頃から設計製作に手を染めた。今では6割を占め、残り4割がメーカーからの受注。スクリューを専門に作っている会社で設計製作の段階からユーザーと取引している会社は当社だけ」。 『造りたい物を造る』という、言葉は悪いが客を選ぶ商売を続けていく以上、力を必要とし、取引をしてくれる新規企業を開拓し続けなければならない。「納期も遅いほうだし、『殿様商売』は商売として駄目だとは思っているが、設計から始めると、時間が掛かるものもある」。 同社が直接取引をする1部上場企業は30社、取引企業全てでは400社を数える。「創業から15年ほどは自分ひとりでやっていた。サンダー1つで1日(8時間)に80万円稼いだことがある。旋盤加工で言えば、1日で30万円は普通に稼いでいた」。 使用する金属素材も、耐蝕性に優れたハステロイC276や、それに焼入れし耐磨耗性を強めたプラストハードSといった加工の難しい素材を扱う。「お客さんの中でも、自社の問題点をはっきりと自覚しているところは少ない。それが出来ている会社には的確な技術提案を行うことが大切で、お付き合いを願うためにも、より付加価値の高い素材を用いたり、加工の難しいものを手がけたりと、差別化を図ることが必要。価格で競争することは、絶対にしない」。 工具費は月に100万円程度。中でもサンドビック製品への評価は高い。「仕上げでは国産メーカーにも良い物はあるが、中・荒加工においてサンドビック製品はダントツに良い。ホルダーの強度もあり、コーティングもしっかりとしている」。 サンドビックとの付き合いは25年ほど前から。「Qカット」シリーズにスリッティングカッターを入れるように提案したのは片野社長という。コロマントキャプトも出始めた頃から使用した。「工具は見れば良い物かどうか判る。理論が正しい、と自分で判別したものは使っている」。 販売から間もないチップ「GC4225」も高く評価する。同社の工場長、吉田敏久さんは「以前の『4035』と比べると耐久性が格段に上がった。『4035』はワンパスで交換していたが、『4225』に関しては、最低でも3往復できる。6倍の耐久性。送り速度と切削速度を上げた上でのこと」という。 現在、年商2億5000万。社員数は15名。うち、現場には8名。創業して35年以上が経ち、自身も還暦を迎え、企業としてターニングポイントにあるという。「スクリュー製造の難しさは、不確定要素の多さ。設計は感覚的なものがあり、後継者は育てられない。私の引退した後のことも見据え、スクリュー製造だけにこだわっていくつもりはない。現在、ソフトを開発している。完成すれば、私以外のスタッフでも扱えるほか、短納期での納入が可能となり、下請けとしても十分やっていける。また、森精機の5軸のマシニングセンタ・NT3000の開発を待ち、購入する予定。自分が持っている技術の全てをCAD/CAMにデータ化して残しておけば5軸のマシニングセンタの活用につながる。自分の技術の証明でもある」。 自らの『技術』にプライドを持つ。「工具の形状を見ればチップの動きや切粉の流れがわかる。同様に、図面を見た段階で、頭の中で製品の完成形をシミュレーションできる。削ってみなければ判らないというのは、経験を積まない限り、新しいものに挑戦できないということ。それはプロじゃない。頭の中でシミュレーションしたものと、実際に加工した製品との差がその人の持つプロとしての技量。私はほとんど狂わない。だから自分の技術に自信を持っている」。 今年1年を目処に後を任せられるようにしたい、という片野社長。しかし、その目に映る加工への情熱はまだまだ消えるようには見えなかった。 |
| サンドビック、シチズンの共同開発「CSクイックウェッジ」の評価を聞く |
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| 金鈴精工(東京青海) |
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| サンドビックとシチズンが共同開発し、05年の7月から販売がスタートしている『CSクイックウェッジ』は、シチズンの自動旋盤シンコムシリーズ専用のくし刃型刃物台用クイックチェンジシステムになっている。今回、生産性75%アップを可能にしたサンドビックのCSクイックウェッジをユーザーで検証してみた。 シンコム自動盤7台を設備し、小径部品の量産加工をメインとする金鈴精工(東京都青梅市長渕・鈴木幸三代表取締役)にシチズンのスタッフから、テスト用にとCSクイックウェッジが持ち込まれたのが05年の5月頃。この間の評価を同社の鈴木隆介専務に語ってもらった。(写真:鈴木専務が右手にもつのが下の写真のCSクイックウェッジ) |
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| 金鈴精工は、弱電関連の小径部品の量産加工を幅広く手掛けている。数年前はハードディスクやデジタルカメラ関連の仕事が多かったようだが、現在では、携帯電話、ディーゼルエンジンなどの部品加工にシフトしつつあると言う。年々その内容も変化しているとの話しだ。 「当社が得意とするのは、5〜6ミリ以下の小径部品の加工。難易度の高い仕事を受注、こなした上で、量産化に進める。これが基本のスタイルだ。難易度の高いものの量産化に付加価値を見出している」 と、鈴木専務。 "量産工場"とも言える同社に、CSクイックウェッジが採用され、使ってみた最初の実感を鈴木専務は「すごく良い」とまず一言。 続いて「刃物交換が楽ではやい、というのが実感。その上、バイトを取り外すためスクリューをゆるめても、中でスプリングがテンションをかけているため、落下しない。今まではスクリューをゆるめたときにバイトが落下することがしばしばあり、チップが欠けてしまったり、狭い機内スペースで、切屑の中を探したりしていたことを考えると、高く評価できる」このあたりにも、従来工具との差が大きい。 このCSクイックウェッジは、機械の刃物台はそのままに、もともと取り付けられているバイトクランプ用のクサビを、専用のウェッジ(クサビ)に交換することで、すぐに使用が可能になる。専用のショートバイトとセットで使用することで、くし刃型刃物台の作業性を改善し、工具交換や段取り時間の大幅な短縮を狙いに開発された。 くし刃型刃物台に使用されていた従来の長いタイプのクサビは、バイトの取付け、取外しに多くの時間と手間が必要だった。それに対し、1本のスクリュー操作でバイトの着脱が可能となり、工具交換、段取りの手間を大幅に削減することができる。 また、狭い機内スペースの作業性にも一役買う。 鈴木専務は言う。 「今までのバイト交換と比較すると、2分の1程度の時間で交換ができる。しかし、このことよりも、再現性の高さを重視している」 と、高クオリティを指摘する。 同社が最もこだわるのは品質管理だ。生産した部品の全てに人間の目を通す。穴加工でも場合によっては、棒を通すなどしてチェックしている。 「検査作業の中で不安があれば最初からやり直し、出荷後に気づいたのならば、先方に連絡し、回収、検査している」 と言うほどの徹底ぶり。 加えて、量産工場としての同社には再現性の高さがカギを握る。 「1度外したバイトを再度セットすると、再現性が問題だった。しかしクイックウェッジは再現性が高い。補正も少なくすむし、すぐに加工がスタートできる。段取り品の混入の可能性も減る。バイトの交換時間もはやいが、この問題をクリアーできることのメリットが大きい」 同社は2人の技術者で、20台ほどの自動盤を担当している。段取りの手間、いかにはやく加工をスタートできるか、ということに関心が高くなって当然だろう。 その同社の鈴木専務に高く評価されている再現性の秘密は、"2分割"にある。 CSクイックウェッジを専用のショートバイトをセットで使用している状態を簡単に言うと、バイト、クサビ、スクリューを一組とし、それをふたつ組み合わせて1セットとなる。1方には刃物がつき、もう1方がストッパーの役目を果たす。交換時には刃物がついた方のバイトだけを外し、再度取り付けるときには固定されていたバイトがストッパーとなる。それを基準として取付けるため、高い再現性を実現したということだ。 現在では、シチズンのK16、L16に前挽き加工用として用いられていて、Lの後挽き加工にも使用が検討されている。 「Lでは問題ないが、Kで10角のバイトを使用しているときのバイト交換で、手前に引き出そうとするとクサビにあたるため、1度下に引き抜いてから、外している。クサビがあたらなければもっと簡単なのだが」 量産工場である同社には、CSクイックウェッジ採用のフィールドは広い。だからこそ妥協できないという鈴木専務の思いの声かもしれない。 |
| 『スーパーUドリル』の成功事例を聞く |
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| タカヨシ工業所(愛媛・西条) |
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| TAドリルの代名詞ともなっているサンドビックのUドリル、その第3世代とも言える『スーパーUドリル』が今年3月に登場した。研究開発部での他社のドリルとの比較検証の期間も含め5年の歳月をかけ開発、4コーナーすべてを使えるようチップの配列を工夫し、経済効果と合わせ、高精度、高生産性を追求したというもの。スチール、鋳物、ステンレスほか、様々な材種でその力を発揮する。 今回、建機・農機関連部品の生産をメインとし、半導体製造装置部品関連も手掛け、ステンレスやアルミなどの材質にも関わらず、小ロットから量産品までをもフォローするタカヨシ工業所(愛媛県西条市港)の曽我部善生社長に『スーパーUドリル』の成功事例を、同ドリルの営業技術スタッフの中心人物、和田修二シニアスペシャリストを交え、話を聞いた。(写真:長かった切屑がスーパーUドリルでは細かく分断) |
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| 「スーパーUドリルについて話しを聞かせて欲しい」と、冒頭で訪ねると、曽我部社長は開口一番「切屑の状態」を挙げた。 「NC旋盤でSS400材の農機部品の加工において、コロマントUドリルと比較すると、1600回転で送りが0・05に対し、スーパーUドリルでは、2000回転で送りが0.07と、切削条件が向上した。それと同時に、コロマントUドリルでは切屑処理のため、5ミリ間隔のステップ加工をおこなっていたが、それでも切屑が薄く長くカールしてしまい堆積していた。そのため1時間に1度の割り合でたまった切屑の処理が必要になっていた。それに対しスーパーUドリルでは、切屑が細かく分断されており、朝から夕方まで機械を運転していても、切屑を捨てにいく必要がない」 S45C材などでは、コロマントUドリルでも他社ドリルでも切屑に問題はなかったが、SS材においては切屑が分断されることなく長く伸びた状態で、堆積した切屑の処理が必要だった。そこにその必要がないスーパーUドリルが上手くマッチングしたということだ。 「当社の角物は断続加工が多いため、耐摩耗性や切屑の排出性が重要になる。そこで様々な製品をテストした結果、スーパーUドリル採用に至った」 「スーパーUドリルのサンプルをもらいテストすると、SS材のもので、ワンコーナー21メートルと従来の約半分ほど切削距離が伸び、1個あたりの加工時間も26秒から15秒に短縮できた。他メーカーでは4コーナーの仕様を謳う製品もあるが、現実にはチッピングなどで、4つ全部は使えない。ちゃんと4コーナー使えることへの評価も高い」 これらのこともあり採用となるが、やはり一番は「切屑の状態」と強調した。 曽我部社長は、ひとりで旋盤を扱い仕事をしてきた父の後を継ぎ、平成5年の4月に創業。父のタカオと自身のヨシキという名前から社名を「タカヨシ工業所」としたそうだ。現在スタッフは計21名で一部シフト制となっており、1・7億円を稼ぎ出している。 高専学校卒業後、工作機械メーカー森精機製作所に勤務、退職するまでの後半数年間は大阪の森之宮で機械の納入先のアフターフォローや、レイアウトに従事していた。 「森精機で勤務している当時から、サンドビックは大物加工にもビビリが少なく非常に良いということ、また、ステンレスの加工にも強いという印象があった 「当社でも単発的にステンレス材の仕事もあったが、当時は他メーカーの工具を使用していた。そこに旋盤用外形チップ、CNMGのLC‐25を採用すると、工具寿命や面精度が段違い。ものによれば2倍の差がでて、印象だったものが認識となった」 「現在月産4000個のホース先端部品(ステンレス)の穴あけ加工の仕事があるので、スーパーUドリルを使用したいが太穴用のサイズがない」 と、サンドビックの和田さんにポロリ。 今では同社の7割ほどを占める建機、農機部品などでスーパーUドリルは活躍しているが、前述の話からもステンレス加工にもはやく採用したい様子が見て取れる。 「機械加工はパートさんたちにまかせている面もあるので、道具に信用できるものが必要になる。サンドビックの製品はSSでもステンレスでも安心して使えるが、もう少し安ければ・・・」 と、曽我部社長は本音も付け加えた。 (取材メモ)タカヨシ工業所では部品加工を中心に、昨年から加工業務に特化した人材の派遣業務、今年からは森精機製作所の機械の据付やメンテナンスといった事業も展開している。 |