セントラルファインツール(岐阜・恵那)
機能部品に関わる「小もの、精度もの」のエンジニアリングプラスチック型を手がけるセントラルファインツールは、昭和57年の創業以来、一貫して付加価値あるものづくりを追求してきた。
「創業当時はビデオデッキを起点にカメラ用部品へ、中国に生産がシフトし始めた90年代になると金属と樹脂、樹脂と樹脂といった金型の複合化に、そして、今、その最先端に複数部品をワンショットで成形・組み付けするアッセンブリ成形があ
る」
グローバル経済のもとでは従来のような系列で安定継続受注は不可能と三宅和彦社長は認識する。
「付加価値を追求する方策として、今では客先と一緒になって金型を中心とする工法開発に取り組んでいる。開発テーマを頂き、プロジェクト化して、ともに知恵を出し合う。すべてが具体化するわけではないが、複合化技術を応用した金型づくりは、中国では決して真似のできない工法に行き着く」
残念ながらプロジェクト化の具体例は紙面にできない。精度の厳しい光関連の機能部品などで成果をものにしているそうだが、プロジェクトを起すには企画・設計が必要不可欠。だが、国内ではなかなか人材が集まりにくい。そこで三宅社長は国内との分業化を図る上で今年8月、中国・上海に着目しCADセンターを設立した。日本からおよそ2時間であり、しかも上海には「金型学科」を設けている大学が多数あるからだそうだ。
「豊富な人材の中から、やる気のある若いメンバーを採用した。全員が新卒で現在は10人規模。だが、2、3年もすれば30人くらいに拡大するだろう。"力仕事"の詳細設計は上海で担当し、それ以前の企画、構想、設計を国内で行う。この連携をうまく生産にも生かして、金型のみならず、ユーザー先に提案してきた部品生産を軌道に乗せれば、事業の拡大のみならず、またひとつ、技術を深める場にもなる」
企画、設計、CAD/CAMとくれば、次はマシンを使った加工となる。ソディックとは創業以来の付き合いで放電、ワイヤ、最近ではマシニングセンタも新たに"戦線"に加わった。もちろん、成形機はオールソディックだ。
「ソディックさんは一口で言って独創的。機械に対するアイディアが豊富で何より人が面白かった。特にCAD/CAMに関しては初期の頃から開発を一緒に行ってきた。リニア放電は加工スピードはもちろん、形状寸法、シャープさが以前とまるで違う。マシニングセンタは従来機で5μmオーダーだったのが、昨年、導入したMC430Lでは2μmレベル。しかもX、Y、Zの各軸の再現性に優れている」
だが、たとえ、いい機械を導入しても技能を積んだ人がいなくては話にならないと三宅社長は強調する。
「機械ですべてはなし得ない。その前後には必ず、人の技能が介在する。ソディックさんに注文を付けさせていただくとすれば、たとえ、小規模でもそんな技能を持った型屋さんの中にもっともっと、入って頂いて、埋もれているかもしれない技能をマシンづくりに生かして欲しい。最終的にはものづくりは情熱だからだ」(写真:リニア放電は「形状寸法、シャープさが従来機とまるで違う」と言う三宅社長) |
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