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ユーザー検証


サン樹脂加工<愛知県小牧市>
この5年でCRDを5台導入

 今年3月で創業30周年を迎えたプラスチック加工を手がけるサン樹脂加工を訪問した。バルブ関連、液晶・半導体装置関連、弱電関連、搬送機器関連と仕事の範囲はおよそこの4部門に大別され、加工素材は塩化ビニール、アクリル、ABS、ベークライトといった汎用プラスチックとМCナイロン、テフロン、PEEKといったエンジニアリングプラスチックがある。取引企業は名古屋市を中心におよそ100社にのぼる。
 「昭和53年に創業したが、昭和58年当たりから切削加工の顧客が増え始め、これに伴い、旋盤、フライスの導入が始まった。仕事は断らない『何でもする』をポリシーにして、部品加工に留まらず組付けまで行い、客先の「困った!」に対応していく姿勢が他社との違いだと思う」と創業者の磯村嘉孝社長は言う。
 受注単位は1個、2個の小ロットが中心で、なおかつリピート品のウェイトは少ない。ワンオフの仕事の積上げで必要なのは「この会社ならやれるのでは」と客先から信頼され期待されることだと、現在、営業の中心を担っている磯村太郎専務は言う。しかし、「今は昔」であるが、磯村専務が入社した12年前くらいは仕事がほとんどなく、産業振興機構が主催する「企業マッチング」など、あらゆる機会を捉えて客探しに奔走した経緯もある。営業は専務以下4人、製造は10人(パート5人)、管理部門で3人の体制を整える。主要な設備はNC旋盤3台、マシニングセンタ2台、タッピングセンタ3台だ。
 製造グループの高根沢明良リーダーは「現場で4年前くらいからミストによる頭痛、のどの痛みを訴えるスタッフが多くなってきて、この解消を目指して何とかしたい、というのがミストレーサに出会うきっかけだった」
 2005年のメカトロテックの展示会に足を運び、ミストレーサを選択した。最初に1台、次に3台、そして今年になってさらに1台設備してこの3年で計5台設置するまでに。設置されたのはいずれもCRDだ。
 「目や喉の痛みはもちろん、髪の毛のべとつきもなくなった。床も滑らなくなり、安全に作業もできるうえ、工場全体がきれいになった」と高根沢リーダーは導入の直接のメリットを訴える一方「フル稼働ではないため、目詰まりサインは気にしなくてもいい程度。故障はこれまでにないし、メンテナンスも楽に行なえる」とも付け加えた。
 ただし、ミストレーサの騒音が気にならない程度であることが、逆に帰宅するときに「ОFF」にしないままの、スイッチの切り忘れに繋がると言う。この点だけが「何とかならないか」というメーカーへの要望だった。
 「今まではとにかく仕事を集めるということしかなかったが、今後は客先の信頼を得られる社内の体制作りを目指して、ISО9001を8月にも取得するべく取り組んでいる。そのためには社員が気持ち良く働く為の環境づくりも大切なこと。ミストレーサはそれに役立っている。加工の点では新しい樹脂素材の複合材にチャレンジしていきたい」と磯村専務は結んだ。
 昭和電機のミストレーサは、93年の販売以来、これまでに累計5万台を突破した(07年12月時点)。モータ出力0.2kWから2.2kWまでの18機種をラインナップしている。サン樹脂加工で設備されている「CRD」は細かい粉塵が含まれたミストにも対応し、ダクトホースを取り付けたまま、フィルタ交換ができるためメンテナンスが容易だ。
76号(20.4.1)




和田機械製作所<静岡・沼津>
ミストレーサ10台導入

 昭和27年に個人営業を開始し、同32年に設立された和田機械製作所は、現在では主に医療機器の精密部品加工を生業としている。マシニングセンター、NC旋盤を主体として少量多種に対応できる体制を整え、「QCD」や環境への対応に注力し、「誠実、創造、信頼」を理念に掲げている。
 CTスキャン、MRI、血液検査機械などの精密部品加工が同社の主な事業で、材料もアルミやステンレスなどと様々。大手医療機器メーカーを代表に他数社を顧客にもつ。
 ある医療機器メーカーの協力工場でもある同社が、もっとも腐心するのが納期。品質はもちろんのこと納期遅れはゼロの実績がある。親会社の指導もあり、環境対応にも力を入れ「地球環境を大切にする」工場でもある。
 その同社には現在昭和電機のミストコレクタ「ミストレーサ」が10台設備されている。
 ものづくりに対するこだわりや環境への取組み、その中で昭和電機のミストレーサの評価と要望を同社、社長の和田昌久代表取締役と和田守博取締役工場長に語ってもらった。
 
 「親会社の意向もあって環境に対してはいろいろ行っている。2年に一度の審査もあるのでずいぶん前から取組んでいる」
 と、和田社長は言う。
 「環境ISO14001も取得する予定はあるが、まずは部品加工をする企業としてISO9001を11月に取得予定だ」
 その目標に顧客2社のもので、不良品の発生率を半期でそれぞれ2件、3件以下に抑えるなどを目標しにしている。
 環境面での一例を挙げると、切削液の地下への浸透、切屑置き場についてなど、改善前と改善後を写真に撮り、工場内のボードに貼り付けている。
 和田社長はものづくりについて話す。
 「品質はもちろんだが、納期を守ることを徹底している」
 「たとえば毎月、あるメーカーからは300種類ほどの部品の伝票が1000枚ほど来る。大変だが管理を徹底し予定表を作成、確認することで納期遅れゼロを守っている」
 同社の工場内には多種多様な機械が立ち並んでいる。中でも主体となる、マシングセンターは8台、NC旋盤は9台を設備、切削液は水溶性と油性を使い分けている。大まかに分類すると、マシニングセンターは油性、NC旋盤は水溶性とのことだ。
 昭和電機の「ミストレーサ」は旋盤の方に取り付けられ、04年の6月頃に最初の1台を設備、順次数を増やし現在では10台を導入している。
 環境対応の取組みの中でミストコレクタの導入が決定するわけだが、「ミストレーサ」の採用理由を「様々なメーカーのものを比較した。その中で昭和電機製はコストパフォーマンスに優れた。比較した中で性能が劣るわけでもなく、コンパクトということもあり導入した」
 と、和田工場長は話す。
 「他メーカーの電機集塵機を1台使っているのだが、(価格が)高い。吸引力はあるのだが排出時にけむりが出たりと、あまり使い勝手は良くない」
 「カバーを開いたときの"ムワッ"とした、熱気もなくなり、作業者の環境はかなり改善された」
 と、評価すると同時に「機械内の熱は排出されるが、その熱が工場内にこもっているような気がする。今年の夏は特に暑く感じられた・・・」
 熱問題の改善に期待を寄せる。
 現場の作業者にも「ミストレーサ」の評価を聞いてみた。
 総じて言えることは、カバーを開いたときの熱気、けむりと臭いの軽減についてだった。
 「けむりと臭いがなくなり、特にけむりは全然ない。休み明けに出社すると臭いがひどいのですが、ミストレーサが動き出すと、すぐに臭いも消えます」
 「機械の中には熱がこもっていたのですが、それがなくなった。水溶性の切削液のため、臭いがきついのですが、それもなくなりました」
 和田工場長は言う。
 「油性の切削液を使うマシニングセンターにもミストレーサを付けたいが、機械のカバーの関係で難しい。はやく取り付けたいのだが」
 他にも「オプションのオン/オフスイッチの標準化」、「オプションでアフターフィルターを付けたときのドレーンパイプなどの配管類をスッキリしたい」
 などを要望として挙げた。
 なお、同社は「ミストレーサ」を設置して1年以上が経つが、まだ一度もメンテナンスしていない。しかも風量も落ちていない。
 「メンテナンスしないと駄目なのかな」
 と、和田工場長が言うくらい、時間の経過に対して機能が安定しているということだろうか。




石光工業三重工場<三重県員弁郡>
ミストレーサ32台導入  18台をさらにオーダー

 スロットルシャフトやインジェクター部品、キャブレター部品などエンジン部品の生産をメインに手掛ける石光工業(本社、愛知県海部郡甚目寺字山王)は、シャフトの関連が生産割合の4割ほどを占める。
 現在国内に6ヶ所、海外(チェコ)に1ヶ所の工場をもち、09年にアメリカ工場を50名ほどで立ち上げるプランも着実に進行していると言う。スロットルシャフトに関しては、2つの棟をもつ三重工場で2次加工までを担当、来年に稼動予定の第3工場も併せ、スロットルシャフトの一貫生産を計画する。
 エンジン内部の吸気系部品のスロットルシャフトは、空気の吸入量を調整する部品。「当社の製品は、ホンダ、ニッサン(一部納入)を除く国内、海外ほとんどのカーメーカーに採用され、国内55%、海外12%のシェア をもっている。将来的にはそれぞれ75%、25%を目標にしている」
 と、同社の斉藤一取締役はシェアアップの可能性を垣間見せる。
 そのスロットルシャフトをメインに生産する三重工場、04年に稼動した第1工場に30台、今年5月に稼動した第2工場には2台の昭和電機のミストコレクタ『ミストレーサ』が導入されており、現時点で追加18台のオーダーをかけている。「メンテナンス性やデザインが評価できた」と、三重工場の福田靖工場長は言う。
 同社の作業環境に対する取組み、その中で昭和電機のミストレーサがどのように活躍しているか取材した。

 
 「現在三重工場では、自動盤やマシニングセンタなど、70数台が稼動しており、油性の切削液を使用している。設備は日曜日を除いて24時間のフル稼働」(福田工場長)
 この稼動状況でスロットルシャフトを月産80万本以上生産し、直近では試作品の依頼も増え、月に200〜250件ほどをこなす。試作品の平均納期は1週間ほどだが、急の場合は1日で対応することもあると言う。
 同社では精密切削加工技術による"つくりこみ"が大きな特徴。スロットルシャフトの場合、公差6ミクロン以内というのも売りのひとつ。
 同社では、まずは商品保証を優先するということから、全工場が9001を取得、環境ISOの14001についても02年に稲沢工場で取得している。 ISO取得の関連で力を振るったのが同社、ISO事務局の近藤勉氏だ。
 「環境ISOも順次取得していく」
 と近藤氏は今後の環境対策にも注力する。
 三重工場でのミストレーサ採用までを振り返ってもらうと「第1工場の稼動当初は、天井の配管に油滴が付着、作業台や工具棚にも2、3日で油がたまりベタベタだった」
 福田工場長はその環境においてミストコレクタの導入を検討する。
 「3、4社の製品を検討していた。コスト面ではほかに安いところもあったが、一般的な上側からフィルターを抜くことに対し、左右から抜けるということでフィルター交換が簡単ということやデザイン性が評価できた。デザインについては、機能を優先しデザイン性がイマイチなものが多い中、昭和電機の製品は性能、デザイン共に良い」
 とミストレーサに寄せる評価は高い。同社の石原政則社長もメンテナンス性を重要視する人物ということ、販売店の黒川工具、黒川博社長の進めもあり採用に至ったと言う。
 「配管の油滴、作業台のベタツキも大きく改善された。メガネをかけている作業者からは、メガネのくもりを拭く回数が減ったという声もある」
 「フィルターの目詰まりを見て確認できるのも評価のひとつ。当社で推進する、作業環境や状況を見て確認する"見える化"の方針にもマッチする」
 と、福田工場長は評価する一方「台数を並べた時に発生する、風切り音の軽減をお願いしている」と、要望を挙げた。
 作業者の負担の軽減を重視する同社では、重いものの運搬にはできるだけ人の手は使わず、圧迫感を和らげるため作業スペースは広くとり、騒音のない休憩所や芝生を植えた癒しのスペースを用意している。こういった取組みが、量的にも品質的にもユーザーに評価される製品づくりに寄与するということだろう。
   取材メモ
 名古屋商工会議所が主催する『モノづくりブランドNAGOYA』に04年度に選ばれた15社のうちの1社に石光工業がある。名古屋近隣のナンバーワン、オンリーワンの技術を誇る、優れた「モノづくり」の中小企業を国内外に紹介するというもので、04年度は70数社がエントリーした。





愛知製鋼機械加工工場<東海市>
ミストレーサ7台導入

 CVT、リングギアなど、自動車の駆動、足回り部品生産において、トヨタグループの一角を担う愛知製鋼・機械加工工場。その役割は、客先からの要望である「鍛造品の粗加工まで行って欲しい」に基づいた、言わば「付加価値創造工場」と位置づけられる。平成10年に環境ISOを取得、その流れを汲んだ新設工場でもあり「従来の工場(天井が高かった)で気にならなかったオイルミストが工場内に白い霧のように浮遊することが予想された」(生産技術部機械加工グループ・松本昌克氏)ため、資材納入業者である新栄商会(本社名古屋市)の勧めもあり、昭和電機のミストコレクタ「ミストレーサ」の導入を検討、昨年から設置され始め、現状では7台の旋盤に取り付けられている。機械加工工場でのものづくりの考え方も含め、ミストレーサへの評価を聞いてみた。
 
 専用機から汎用機の活用への転換が図られて4、5年になる。
 松本昌克氏は「従来は専用機を発注していたが、車は4年サイクルで、過ぎれば処分を繰り返していた。設備を有効に使うためにも汎用設備でアイディアを生かした治具や加工法方に工夫を凝らして転用を可能にし、結果的に部品ひとつひとつの単価を下げることに努力してきた」と語る。
 汎用NC旋盤をベースにマシニングセンタを活用しているが、品質確保、コスト削減は当然として、生産技術サイドで最も腐心しているのはサイクルタイムの削減。1秒、2秒を競うと言う。
 「その結果、クーラント能力を高めていくと、ミストの発生がすごい量に達する。この新設工場は、従来の工場の高さと比較すると、半分しかない。ミストの滞留のほか、作業床がベトベトになることが予想されたため、ミスト除去装置を設置し工場内環境改善への取り組みを決定した」
 機械加工は足繁く動く現場でもあるので、作業床が綺麗でないと転倒の恐れもあり、危険と言う。
 昨年から2回に分けてミストレーサのオーダーをかけ、設置台数は現在7台にのぼる。
 導入後の感想を鵜海作業長に聞いてみた。
 「切削特有の腐ったような臭いがかなり減った。作業者の中には気分が悪くなったり、切削液のミストで肌が負けてしまう人もいたので、工場内環境改善に寄与していることが体感できる」
 故障は一度もなく、3ヶ月に1度のフィルタ交換も楽に行えると言う。ミストレーサそのものの設置は、昭和電機でも対応してもらえるそうだ。
 「交換時の真っ黒なフィルタを見ると、導入した甲斐があったと思う。改善事例として他にエアコンのフィルタ掃除も楽になったことが挙げられる。費用のこともあるが、是非、すべての機械に設置してもらいたいと現場では思っている」
 と鵜海作業長。
 夏までにはトヨタ自動車の専用ライン(リングギア)が立ち上がる予定で、旋盤も新たに2台導入する計画がある。クリーンな職場環境を目指すうえでも、順次、設置を検討していきたいと松本氏は実に前向きだ。
 「有用性はもちろん、ランニングコストもリーズナブルと思っている。あとはイニシャルコストの引き下げとフィルタの洗浄も手がけてもらえればありがたい」
 メンテナンス、サービスの点でも評価されている。イニシャルコスト引き下げは昭和電機に「満点」を与えることになる。




ヤマハ発動機浜北工場・第7工区
水溶性ミスト対応の有力ツール

 オートバイのエンジン部品を手がけるヤマハ発動機発祥の工場である浜北工場がISO14001を取得したのは平成11年12月。以来、工場内の環境向上への取り組みが強化され、毎月1回、工区単位の職長クラスが参加してミスト(騒音、重量物含む)や、廃棄物、省エネなど数値化された項目について目標を決め、進捗状況をチェックし成果を確認し、環境改善向上に努めている。なかでも工場内の透明度を高めるミスト対策について、第7工区では5年前くらいから本格化。業務改善を担当する松原謙二氏は水溶性のミスト発生を除去するツールとして昭和電機のミストコレクタであるミストレーサを評価、NC旋盤や研磨機への装着率が5分の1を占めるまでになっている。ミストレーサの魅力とその創意工夫溢れる使い方を第7工区で検証した。
 

 「自分達の設備は現場の者が守ろう、その気持ちを大切にしていきたい」
 ヤマハ発動機には、現場の創意を大切にする気風がみなぎる。
 「一体クランクの加工を手がけている第7工区で設置されているミストレーサを評価する場合、水溶性ミスト対策に有効な点が指摘できる。軽くてどこにでも取り付けが容易で、しかもフィルタ交換がやりやすい。この点はとくに他のメーカーの追随を許さない。機械の付属物というより、一体のものと捕えているのでランニングコストにおけるメリットも重要なファクターになっている」
 ミストレーサのコンパクト性、付属品としてのダクトホースの提供、左右両面からフィルタが取り出せる利便性、そしてランニングコストの優位性を指摘する。
 「軽くてコンパクトというのは、設置の幅を広げる要因であるし、機械に近接させて極力、性能を高めていくことを念頭に置けば、ダクトホースの長さひとつとっても工夫の対象になり、さらにホースの重量も課題になる。フィルタの交換が厄介だとそれだけで時間も浪費する」
 他に電力消費、ランニングコストでも優れているという評価が第7工区では定着した。とくにランニングコストについてそのメリットの享受は、馬鹿にならないとまで言われる。
 「カセットシリーズを出して頂いたのも大きな魅力となった。製品価格のおよそ3分の1近い値段。しかもカセットの取替えだけで新製品同様となり、古くなったミストレーサを廃棄しないで済む」
 無駄を廃し、効率を追求して現場の更なる改善を目指す松原氏にかかれば「ひとつの機械にミストレーサ1台というのもいいが、複数の機械に1台の設置で省エネをいっそう追求できる」という考えに辿り着く。
 自分達で管理するという精神は、機械の中に風速計を設けようとの動きになって表れ「排気の風速を計測し、規定の風速に達しなければ目詰まりを起している」という自己判断の指標を手に入れた。
 「昭和電機さんの目詰まりセンサにレベルゲージを付けて欲しい。それとガラス管をもう少し大きくした方がいい」
 と工夫の余地を指摘することも忘れない。
 「ミストレーサのフィルタの再利用を徹底していく。そうすれば新旧の使い分けも可能となる。現状では、摂氏60度のお湯に浸して天干しして再利用している。そこまで徹底すれば、本当に利用できないものと、できるものとがはっきりしてくる」
 とモノを前にした現場での有効利用の徹底ぶりには舌を巻く。環境改善の動きに「天井」はない。