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「曇り空」を「快晴」に
フラッグシップマシンで需要喚起を
生産財のマーケットの今後の国内景気を占うと、やはりと言うか「曇り空」という声が多い。「月を追うごとに悪化していく可能性が高い」(ミヤノ・野間部長)という予測もすでにある。しかし、工作機械メーカーによるこの間のプライベートショーを見る限り、付加価値の高い新製品を投入すれば「即、納入」を決意するユーザーも目立った。牧野フライス製作所や森精機製作所は新製品を軸にして来場者を集客した格好だった。
一般の景気が悪くなる気配が漂っている現状は、この業界をも巻き込むのか、否か。答えは、やはり2通りあると思われるが、敢えて「否」を念頭に置きたい。
設備するには、当然、お金がかかる。中小企業クラスの経営者にとって大きな判断を要する事柄だた、いい投資をして仕事が回ってくるような手立てを打てば、低迷を脱却して拡大基調に乗ることも可能。生産財各社がプライベートショーで5軸加工機をアピールして、生産性をアップさせ、顧客がより仕事が取れるよう訴えたのは、設備することによる仕事増を促す目的があるからだ。
たとえば、金型は今年も期待できないという声が大半を占める。後継者難による廃業も無視でみない。
しかし、超繁忙を極める中部の金型屋さんに最近、出会った。所帯は50人規模。「短納期対応」を旗頭に常に前向きで、トヨタ関連の仕事が多いようだが、どんな仕事でも断わらない。ワールドワイドで金型事業を展開している会社とも連携して、世界を相手にしている。もちろん、設備だけに依存しているわけではないが、老朽化した設備を工夫して使っている段階はとっくに終わっている。
顧客へのアプローチとして、ラインナップの全製品をユーザーの実情に沿った形で提案するというのも別に悪いわけではない。むしろ正道だと思う。7月から9月の前期後半のアピール製品は、各社のフラッグシップマシンを前面に出して、営業展開するのも一案ではないかと思う。
技術の粋を堪能した顧客は、これまで踏み込めなかった領域に足を踏み入れる可能性が出てくる。高い製品を何とか償却しようとの努力も半端ではなくなる。身の丈から背伸びして仕事を取ってくるスタイルも生まれる。フラッグシップマシンを通じて、メーカーの新しい顔が垣間見えるようになれば、そお他の製品についても「認識新た」という機会に出会える。
さらに個別企業の試みに留まらず、工作機械メーカー同士が連携して「フラッグシップマシンショー」なるものを開催して、日本のものづくりのベースを担う機械の最高峰を目の当たりできる展示会を開くのはどうだろうか。当然、各ユーザーが現場に配置している機械との歴然とした差を否が応でも意識せざるを得なくなる。購入のひとつの動機付けにならないだろうか。
違う切り口で言えば、各メーカーの技術力の頂点を意識してもらうことにより、値段だけではない、ものづくりの奥深さに行き着くと思う。普段は忘れがちだが、ものづくりはユーザーだけの「専売特許」ではない。生産財各社をも捉える。むしろ、マザーマシンを生産するが故に、ものづくりの特徴が、そこかしこに顔を表しているのではないだろうか。
「ユーザーとともにフラッグシップマシンでご案内」ー営業の1線に身を置く部隊は、是非、実践されたい。