国内需要の厳しさは継続?
3月からの急激な円高進行を背景に、08年度がスタートした。国内需要は今年度も引き続き「厳しい」と予想する、生産財マーケット関係者にとって、プラス発想で捕えれば「腕の見せどころ」の年でもある。
自動車関連では大きなプロジェクトがない。航空機関連も「もたつき」が見られる。金型関連は量的減少を余儀なくされている。これに団塊世代のリタイア、技能者不足が追い討ちをかける。
生産財各社が取引する客先は、特に、技術面で呻吟する場面が多くなってきた。大手でも「人材不足」が取りざたされ、その意味では、工作機械などのハイテク製品は買った後のフォローが益々、大切になり、周辺機器を含めたトータルな技術提案はいっそう不可欠になってきていると言える。
今秋にはJIMTOFが過去最大規模で開催される見込みで、現時点でも新製品の「隠し玉」に言及する幹部も多いが、本紙では昨年できなかった「アフターフォロー特集」を号外的な扱いで取り組んでみたいと考えている。高精度な機械でも扱い方が適切でなければ精度は出ない。機械本体はもちろん、ワークの特性、加工に合わせた工具選び、振れを意識したツーリング、確固としたチャッキングシステム、位置決め、プログラミング、さらに温度管理なども重要な要素になってくるだろう。
「生産技術のメンバーがグローバル化の中で各国を奔走し、本社でも技術的なレベルダウンを余儀なくされている現状にあっては、生産財各社によるアプリケーションをどこまで徹底していただけるかで、リピートが発生するか、否かが決まってくる」
大手と言えどもユーザーから見た正直な声だと思う。
アプリケーションを切り口に、どこの機械メーカーの評価が高いか、通常のユーザー訪問でも吸い上げていきたいと思う。量がまとまれば、まとめたいとも思う。
決して安くはない機械を設備するには当然のことながら理由がある。使ってみて予想とどう、違うか。また、その差は何に求められるのか。オペレータの質、職場環境、仕事を確保するための営業能力・・・機械の十全な「機能」を発揮するための諸条件を追求していけば、その現場で何が欠落しているかも浮き彫りになってくるのではないか。
欧州、中国を中心とするアジアの需要は確かに半端ではない。今年度も堅調に推移すると見られている。工作機械メーカーの好調ぶりは、この2極の影響が大きいのも事実。日系企業も多数進出し海外での取引に見えて国内の延長線上にあることも多い。
しかし、発信元が日本である以上、国内のものづくりをどのように発展させていくかが基本である。技術レベルで見ても世界トップクラスの水準をいく分野が数多いことを考えると、生産財マーケットが国内ユーザーに対しどこまでの技術支援ができるかで、将来的発展の可能性も占えるのではないか。